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韓国旅行でコスメや服をたくさん買うなら、知っておきたいのが「タックスリファンド(税金還付)」です。対象のお店で買い物をすると、商品の値段に含まれている付加価値税などが戻ってきます。ただ、「いくらから対象なのか」「その場で引いてもらえるのか、空港で受け取るのか」は、少し前の情報と今とで変わっている部分があります。
この記事では、韓国観光公社の公式サイト「VISITKOREA」の免税・還付総合ガイドと「免税制度と税金還付」のページ、韓国関税庁の2026年4月の報道資料、還付代行会社イージータックスリファンドのよくある質問、韓国の生活情報サイトの解説などをもとに、韓国のタックスリファンドの仕組みを整理しました。対象になる人と金額、即時還付の上限、空港での手順、戻ってくる金額、つまずきやすい点まで、出発前に確認しておきましょう。
韓国の「免税」と「事後免税」は別の仕組み
韓国で「免税」と書かれたお店には、実は2つの種類があります。まずはこの違いと、タックスリファンドを受けられる人の条件を確認しておきます。ここを押さえておくと、お店の表示を見たときに迷わずに済みますよ。
「Duty Free」の免税店と「Tax Refund・Tax Free」の事後免税店
VISITKOREAの「免税制度と税金還付」のページによると、韓国の免税制度は「Duty Free(免税)」と「Tax Refund(事後免税)」に分けられます。「Duty Free」のロゴがある免税店では、関税と消費税(付加価値税、個別消費税など)を抜いた価格で商品を買えます。ロッテ、新羅、新世界などが代表的で、空港と市内にあるそうです。
一方の事後免税は、「Tax Refund」や「Tax Free」のロゴがついた事後免税店で買い物をしたあと、商品の代金に含まれている消費税を受け取る仕組みです。こちらは消費税込みの価格で支払い、空港や市内の還付カウンター、キオスク、モバイルを通じて税金を受け取ります。
さらに、2016年1月からは、一部の加盟店で、買い物のときにその場で税金を差し引いてもらえる「即時還付制度」が始まったと紹介されています。百貨店や大型スーパーだけでなく、コンビニなど一部の店舗でも、消費税を抜いた価格で買えるようになりました。
VISITKOREAの総合ガイドでは、免税店で買った免税品はタックスリファンドの対象外だと書かれています。つまり、空港の免税店で買ったものは最初から税金が引かれているので、あとから還付を受けることはできません。この記事で説明するのは、街のお店で買うときの「事後免税」と「即時還付」の話です。
韓国関税庁が2026年4月3日に出した報道資料では、この事後免税の還付を「内国税還付制度」と呼び、「租税特例制限法」と「外国人観光客特例規定」にもとづいて、外国人が市内の免税販売場で品物を買って出国するときに、税関の持ち出し確認を通して代金に含まれる付加価値税や個別消費税を戻す制度だと説明していました。事後免税店にあたる市内の免税販売場は、管轄の税務署長が指定するお店です。LACHAの解説でも、根拠は租税特例制限法第107条だと紹介されています。戻る税金には、付加価値税だけでなく個別消費税も含まれるということですね。
対象になる人と、還付を受けるための条件
VISITKOREAの総合ガイドとよくある質問によると、タックスリファンドを受けられるのは、韓国での滞在期間が6か月未満の外国人と、海外に2年以上住んでいるか海外の永住権を持っていて韓国滞在が3か月未満の在外同胞です。日本から短期の旅行で行く人は、基本的に対象になると考えてよさそうですね。
韓国の生活情報サイトLACHAの解説によると、韓国で働いている外国人や、6か月以上滞在している留学生・長期滞在者は対象外です。法人や、韓国国内に駐在する外交官、国連軍・米軍の将兵と軍属も除外されると説明されていました。外国人登録証の有無ではなく、韓国にどれだけの期間、何をして滞在しているかで判断されるそうです。
還付の条件は、1回の会計金額が15,000ウォン以上であること、買った品物が未開封・未使用であること、購入日から3か月以内に韓国を出国することです。VISITKOREAのよくある質問でも、この4つ(滞在の条件を含む)が税金還付の条件として並べられていました。LACHAの解説では、出国日に還付を受ける品物を先に預けてしまったり、買ってから3か月が過ぎたりすると、戻るはずのお金がなくなると注意されています。
反対に、法律で禁止されているものや、店内で食べた料理やマッサージのように税関で実物を確かめられないサービス、すでに開けたり使ったりしたものは対象外です。LACHAの解説では、美容整形の医療サービスの還付特例は、現在の条文上2025年12月31日までに受けたサービスだけに適用されると説明されていました。美容医療の還付を前提にしている人は、最新の情報を確かめておきましょう。
同じ関税庁の資料によると、2026年4月6日からは、クルーズ船で韓国を訪れる観光客も即時還付と市内還付を使えるようになりました。クルーズの乗客は「観光上陸許可」という別の入国手続きを通るため、これまでは短い滞在中に制度を使いにくかったそうです。2026年はクルーズの観光客が年間約200万人になる見込みだと書かれていました。
いくらから、いくらまで?金額の条件
タックスリファンドで迷いやすいのが金額の条件です。最低金額は1回いくらからなのか、その場で引いてもらえる即時還付には上限があるのか、還付の方法ごとに整理していきます。
最低金額は1回の会計で15,000ウォン
VISITKOREAのよくある質問では、韓国で税金還付を受けるための最低購入金額は、1回の決済金額で15,000ウォンと案内されています。LACHAの解説によると、この基準は2024年1月1日以降の購入分から使われているもので、一部の還付代行会社の案内には古い基準の3万ウォンがまだ残っていることがあるそうです。
Xでも、還付代行会社のアカウントが「タックスリファンドは30,000ウォンからではありません、14,000ウォンは対象外、15,000ウォンは申請可能」と投稿していました。ポイントは、複数の会計の合計ではなく「1回の会計金額」で判断されることだと説明されています。
韓国旅行の情報を発信しているアカウントの投稿では、会計を2回に分けてどちらも15,000ウォンに届かず免税にならなかった人をよく見る、という話も紹介されていました。小さな買い物をいくつもするときは、まとめて1回で支払うと対象になりやすくなります。
ただし、VISITKOREAのページにも書かれているように、対象になるのは「Tax Refund」や「Tax Free」のロゴがあるお店だけです。お店の入口やレジにロゴがあるかを先に確認しておきましょう。
数字の境目を、例で確かめておきましょう。1つのお店で12,000ウォンと8,000ウォンを別々に会計すると、合計は2万ウォンでもどちらも15,000ウォンに届かないので還付の対象外です。同じ品物を1回の会計にまとめれば対象になります。
ただ、15,000ウォンを少し超えたくらいの買い物では、戻ってくる金額も小さめです。LACHAが紹介しているグローバルタックスフリーの還付率表では、15,000〜29,999ウォンの区間の還付額は1,000ウォン、30,000〜49,999ウォンは2,000ウォン、50,000〜74,999ウォンは3,000ウォンでした。韓国旅行アプリdariの2026年9月時点の解説では、小さなお店には3万ウォン基準の端末が残っている場合もあるとされていて、パスポートはコピーや写真ではなく原本が必要だそうです。
即時還付は1回100万ウォン未満、滞在中の合計500万ウォン以下
その場で税金を引いてもらえる即時還付には、上限があります。VISITKOREAのよくある質問によると、即時還付が受けられるのは、1回の決済金額が15,000ウォン以上100万ウォン未満で、滞在中の総購入金額が500万ウォン以下の場合です。支払いのときにパスポートを見せる必要があります。
LACHAの解説では、この上限は2024年1月1日の購入分から、1回50万ウォンから100万ウォンへ、総額250万ウォンから500万ウォンへと2倍に引き上げられたと説明されていました。また、「以下」ではなく「未満」なので、ちょうど100万ウォンの会計は即時還付の対象外になるそうです。
即時還付の上限を超える買い物は、空港や市内での還付に回すことになります。VISITKOREAのページによると、空港や港湾のターミナルでの還付には、滞在中の総購入金額の上限がありません。市内の還付カウンターは、購入金額が600万ウォン以下の還付領収書だけが対象です。
韓国関税庁が2026年4月3日に出した報道資料でも、即時還付は1回の購入金額100万ウォン未満・総購入金額500万ウォン以下、市内還付は1回600万ウォン以下、空港・港湾での事後還付は購入金額の制限なし、と同じ内容の表が載っていました。同じ資料では、2025年末の時点で百貨店や化粧品店など約2.3万の店舗が指定されていると紹介されています。
即時還付は、99万ウォンの会計なら受けられますが、100万ウォンちょうどの会計は空港などでの還付手続きが必要になります。空港で還付を受ける場合の目安として、同じ還付率表では1,000,000〜1,099,999ウォンの区間の還付額が75,000ウォンとなっていました。即時還付を使えるかどうかで受け取り方は変わりますが、手続きの手間も考えて会計の分け方を決めるとよさそうですね。なお、LACHAの解説では、500万ウォンの上限は条文上「即時還付を受けた」取引の合計で数えると説明されていました。
空港で還付を受けるときの手順
即時還付を受けられなかった買い物は、出国の日に空港で還付を受けます。空港での還付は「順番」が大切で、ここを間違えると還付が受けられなくなることもあります。仁川空港を例に、流れを見ていきましょう。
荷物を預ける前に、税関で品物と伝票を見せる
VISITKOREAの「免税制度と税金還付」のページでは、仁川空港での手順が4つのステップで紹介されていました。まず、チェックインのときに、還付を受ける品物と還付領収書は預けずに搭乗券を発券します。次に、未開封・未使用の品物と還付領収書を税関の職員に見せて、領収書に確認の印を受けるという順番です。
そのあと、チェックインエリアの大型手荷物カウンターに移動して荷物を預けます。最後に、パスポートと還付領収書を持って、近くの還付カウンターかキオスクで還付を受けるという流れです。VISITKOREAのよくある質問では、現金で還付を受けるカウンターやキオスクは、保安検査を通った後に利用できると書かれていました。
LACHAの解説では、仁川空港での流れとして、まずキオスクでパスポートと物品販売確認書(還付伝票)をスキャンし、航空会社のカウンターで搭乗手続きをして手荷物タグを付けてもらい、預ける荷物は大きな荷物を預ける場所で税関の確認を受けてから預ける、と紹介されていました。機内に持ち込む荷物はそこでは見せず、保安検査と出国審査のあとに手続きをするそうです。韓国旅行の情報サイトHaniSeoulの解説でも、預け入れ荷物に入れる品物は、チェックインの前にキオスクと税関の確認を済ませるよう書かれていました。
いちばん気をつけたいのは、還付を受ける品物が入ったスーツケースを先に預けてしまうことです。LACHAの解説でも、搭乗手続きのときに還付を受ける品物が入ったバッグをそのまま預けてしまうと、税関に見せる品物がなくなると注意されていました。韓国旅行の情報アプリdariの解説では、空港での還付の手続きのために30〜60分の余裕を見ておくよう書かれています。
還付代行会社イージータックスリファンドのよくある質問では、品物を先に国際スピード郵便(EMS)で送った場合は、その受領証に数量や金額などを書いて、実物の代わりに持ち出し確認に使えると案内されていました。大きな品物は、貨物庁舎で受けた輸出申告済証を使う方法もあるそうです。
還付カウンターの場所と、使えるお金
VISITKOREAの総合ガイドによると、仁川空港第1ターミナルの還付カウンターは3階の28番ゲート付近にあり、有人窓口は7時から22時まで、無人のキオスクは24時間利用できるそうです。第2ターミナルは3階の225番、249番、274番ゲート付近と案内されていて、有人窓口は7時30分から21時30分まででした。有人窓口では、ウォン、米ドル、人民元、日本円で受け取れると書かれています。
金浦空港は3階の36番ゲート付近で有人窓口は6時30分から20時まで、金海空港は2階の4番ゲート付近、済州空港は3階の16番ゲート付近と紹介されています。これらの空港以外の港などでは、還付カウンターの代わりにメールボックスが置かれているそうです。
VISITKOREAの「免税制度と税金還付」のページでは、還付カウンターがない場合や閉まっている場合は、還付領収書に必要なことを書いて指定のボックスに入れれば、申請が通ったあと1〜2か月ほどで、支払いに使ったクレジットカードなどに還付されると説明されていました。イージータックスリファンドのよくある質問でも、空港や港に還付窓口がない場合は、同社のメールボックスに伝票を入れると、あとでクレジットカードに振り込まれると書かれています。
窓口の場所や営業時間は変わることがあるので、VISITKOREAのページにも「空港で直接お確かめください」と書かれていました。出発当日は、空港の案内板も合わせて確認してくださいね。
イージータックスリファンドのよくある質問では、空港や港に還付窓口がない場合は、同社のメールボックスに還付伝票を入れると、あとでクレジットカードに還付金が振り込まれると説明されています。そのときは、VISA、Mastercard、JCBのいずれかのカード番号を伝票に必ず書くよう書かれていました。税関の確認を受けたのにメールボックスへ入れ忘れたときは、確認の印がある伝票を同社に郵送すれば手続きできるそうです。
戻ってくる金額と、市内還付の注意点
タックスリファンドといっても、払った金額の10%がそのまま戻ってくるわけではありません。実際にいくらぐらい戻るのかと、出国前に市内で受け取る市内還付の注意点を見ておきましょう。
付加価値税の全額は戻らず、手数料が引かれる
LACHAの解説によると、還付金は税関ではなく、国税庁が指定した還付代行会社が支払っていて、代行会社は税額から国税庁の承認を受けた手数料を差し引くことができるそうです。そのため、受け取る金額は付加価値税の全額より少なくなります。
さらに、付加価値税は支払った金額の10%ではなく、支払った金額に含まれている約11分の1(約9.1%)だと説明されていました。10万ウォンを払った場合、その中の付加価値税は約9,090ウォンです。LACHAが紹介している代行会社グローバルタックスフリーの還付率表の一部では、100,000〜124,999ウォンの買い物で還付額は7,000ウォン、15,000〜29,999ウォンでは1,000ウォンとなっていました。
韓国旅行の情報アプリdariの解説でも、代行会社の手数料が引かれるため、実際に戻るのは購入額の約4〜7%で、10万ウォンの買い物なら4,000〜7,000ウォン程度だと紹介されています。還付率は代行会社やお店によって異なる場合があるので、目安として考えておくとよいでしょう。
即時還付の場合も、LACHAの解説では、お店が税額から諸費用を差し引けると説明されています。即時還付で払った金額がどれくらい安くなったかは、レシートで確かめておくと安心です。
LACHAの解説によると、代行会社が手数料を差し引けるのは、外国人観光客向けの特例規定の第10条の2第2項にもとづくもので、還付や送金の費用として国税庁長の承認を受けた金額だそうです。同じ還付率表で金額の大きい区間を見ると、500,000〜549,999ウォンで35,000ウォン、5,000,000〜5,099,999ウォンで390,000ウォン、5,900,000〜5,999,999ウォンで480,000ウォンでした。金額が大きくなるほど、戻る割合が付加価値税の額に近づいていく様子が数字からも分かりますね。
市内還付は早く受け取れるが、出国時の税関確認が必要
VISITKOREAのページによると、主要都市にある市内還付カウンターでは、買った品物、還付領収書、パスポート、国際クレジットカードを見せると、その場で現金やクレジットカードなどに還付を受けられます。ただし、購入金額が600万ウォン以下の還付領収書だけが対象で、その代行会社の領収書しか扱えないそうです。
大事なのは、市内で還付を受けた場合でも、出国のときに必ず空港の税関で持ち出しの確認を受けて、還付領収書を出さなければならない点です。LACHAの解説では、代行会社グローバルタックスフリーの市内還付では、還付額の110%分をクレジットカードに担保として押さえ、税関の確認が済めば担保が取り消されると説明されていました。確認を忘れると、担保にしたカードに請求されることがあるそうです。
即時還付で買ったものについては、Xで韓国旅行のガイドを発信しているアカウントが、その場で差し引かれた分を空港のキオスクでもう一度受け取る手続きはない、と注意していました。ただし、LACHAの解説では、即時還付で買った品物も出国時の税関確認の対象だと説明されていました。お金を受け取る手続きは不要でも、品物は未開封のまま、購入日から3か月以内に持ち出す必要がある点は同じです。
また、Xでは、普通のレシートだけをもらっても空港のキオスクでは返金されないので、タックスリファンド用のレシートになっているかを確認して、という投稿も見られました。LACHAの解説でも、税関の確認には物品販売確認書(還付伝票)が必要なので、会計のときに求めるよう書かれています。会計が終わったら、通常の領収書とは別に還付伝票を受け取ったか、その場で確かめておきましょう。
即時還付を受けたぶんも、出国のときに税関で確認を受ける場合があるので、品物はすぐ取り出せるところに入れておくと安心です。
関税庁の資料でも、市内還付は購入者が税額に相当する額を担保にして先に受け取る方法だと説明されていました。
韓国のタックスリファンド、出発前のおさらい
ここまで見てきた韓国のタックスリファンドのポイントを、最後にまとめておきます。買い物の前と出国の日に、もう一度見返してみてくださいね。
覚えておきたい5つの注意点
1つ目は、お店の種類について。「Duty Free」は最初から税金を引いた価格の免税店、「Tax Refund」「Tax Free」は消費税込みで払ってあとから還付を受ける事後免税店です。免税店で買ったものは還付の対象になりません。
2つ目は、最低金額です。還付を受けられるのは、1回の会計が15,000ウォン以上の場合で、古い情報にある3万ウォンではありません。複数の会計の合計では判断されないので、小さな買い物はまとめて払うと対象になりやすくなります。
3つ目は、即時還付の上限です。1回の会計が100万ウォン未満で、滞在中の合計が500万ウォン以下ならその場で税金を引いてもらえます。ちょうど100万ウォンは対象外なので、それを超える買い物は空港や市内の還付に回しましょう。
4つ目は、空港での順番です。還付を受ける品物は預ける前に税関で確認を受け、未開封・未使用の状態で見せられるようにしておきます。購入日から3か月以内に出国することも条件です。
5つ目は、戻ってくる金額と書類について。手数料が引かれるので、戻るのは付加価値税の全額より少なくなります。買い物のときはパスポートを持ち歩き、レシートとは別に還付伝票を受け取ったかを確かめてください。
制度や窓口の場所は変わることがあるので、出発前にはVISITKOREAの免税・還付総合ガイドで最新の内容を確認しておくと安心です。仕組みを知っておけば、韓国でのお買い物をもっと気持ちよく楽しめますよ。